長期修繕計画について

2023年9月10日

マンションは、多くの材料、部品を用いて作られています。そして、それらの材料、部品はそれぞれ耐用年数がありますから、いつかは大規模な修繕や取替えの時期がきます。その時期を予測し、その時に必要な費用を想定しておいて定期修繕できるように備えておくのが長期修繕計画です。

●修繕サイクル

構造や設備ごとに取替ごとにおおよそ何年ごとに取替え、補修をしたらよいかは今までの経験でわかってきます。例えば、外壁ではモルタル塗りの場合に10~15年で補修や塗装、鉄製の避難階段などでは5~7年を目安に塗替え、給排水管では25~30年で取替作業が必要になります。

●給排水管の計画修繕と専用部分との関係

給水管を修繕する場合、共用部分と専有部分とを分けて実施する場合が多いですが、耐用年数は共用管も住宅内配管も同じです。そのため同時に実施すると漏れのトラブルがなくなり工事も安くすむため同時実施が望ましいでしょう。

●マンション独自の修繕計画を作成する

長期修繕計画書は個々のマンションごとに修繕サイクルの事例等を参考に長期的な見通しを立てて独自に作成します。

長期修繕計画書を作成したら、これを1~2年の短期修繕計画に作り替えて、実施することとなります。ただし、修繕計画書どおりに機械的に実施するのではなく、専門家による「マンション定期診断」を行い、建物の老朽度合いや破損の状況を見ながら判断します。これは、建物の状況がそれぞれマンションでは違いますし、建物自体を時々チェックし実情に即したものに変化させていくために行います。

●修繕の実施にあたって

修繕の実施にあたっては、管理会社などの第三者の専門家に、修繕計画書に基づき修繕範囲や見積書の点検、工事監理を依頼した方がいいでしょう。修繕内容の検討、施工完了後のメンテナンスまでとにかくやることが多いうえに、ある程度の専門的な知識が必要となります。

管理会社はマンションの日常的な管理業務を行っている関係上、どの部分に修繕が必要なのかなど、工事内容の検討もスムーズに進められると考えられます。

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